函館塩ラーメンの老舗「函館麺厨房あじさい」が東京初出店 立地を生かした人材育成1代で7店舗に拡大(1/3 ページ)

» 2023年02月10日 05時00分 公開
[河嶌太郎ITmedia]

 首都圏をはじめ、全国から人が訪れる東京駅。新型コロナウイルスの5類への移行も5月に決まり、いよいよアフターコロナに向けた賑わいを取り戻している。この東京駅八重洲口側の一角に、観光名所として知られる「東京ラーメンストリート」がある。2009年にオープンした東京にゆかりのある人気ラーメン店を集めた商業施設だ。

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 21年7月からこの区画の1店舗を使い、約100日交代で日本各地の人気ラーメン店を期間限定で出店する企画「ご当地ラーメンチャレンジ by 東京ラーメンストリート」を展開している。

 第1弾は、「ラーメンの鬼」として知られた佐野実さんが立ち上げた横浜市戸塚区にある「支那そばや」で、7月から11月にかけて出店した。続く第2弾が21年11月から22年2月にかけて熊本を代表する豚骨ラーメンの名店「天外天」、第3弾が22年3月から6月にかけて栃木県の佐野ラーメンの雄「麺屋ようすけ」、第4弾が金沢の人気ラーメン店「金澤濃厚中華そば 神仙」、第5弾が青森の名店「中華そば ひらこ屋」と続いている。

 そして第6弾が、函館塩ラーメンを代表する北海道屈指の名店「函館麺厨房あじさい」だ。1932年(昭和7年)創業の90年以上も続く老舗で、現在は函館市内4店舗を中心に、道内や沖縄県に計7店舗展開している。五稜郭前にある本店は観光地にもなっており、地元客だけでなく国内外から多くの観光客も訪れる。

 もともと小さな街中華屋だった「函館麺厨房あじさい」を1代にして全国7店舗に拡大したのが、3代目社長の東秀一さんだ。いったいどのような狙いがあって東京駅に出店したのか、店舗拡大の秘訣(ひけつ)は何なのか。「函館麺厨房あじさい」を経営する有限会社麺厨房あじさいの東社長に聞いた。

photo 「函館麺厨房あじさい」店主東秀一氏

若手の人材育成の場に

――今回東京駅に出店した経緯について教えてください。

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