これまで大型キャンパーはマイクロバスベースを除けば、ほとんどが海外ビルダーに独占されていたような状態だった。一時期はトヨタの小型トラックベースのキャブコンが人気を博していたこともあったが、今回キャンピングカーショーを訪れ、数社を取材したところ、使い勝手の良さからハイエースに人気が集中しつつあるようだ。
以前から一定の人気があったフィアット・デュカトベースのキャンピングカー。ベース車の正規輸入が開始されたことで、より日本の使用環境にあった仕様が続々登場しつつある。全長5.4〜6メートル、全幅2メートルとハイエースより大型で室内も広いベース車により、ハイエースからのステップアップ組も増えそうだ日本でハイエースのバンコンに人気が高いのは、ボディサイズからの取り回しのよさだけでなく、日本のビルダーによるつくり込まれた室内の品質の高さも大きな理由のようだ。海外ビルダーの手によるインテリアや装備は合理的だが、どこか質感が乏しく大味な印象もある。日本は住宅建築でも品質の高さには定評がある。キャンピングカーの世界もまさにそれと同じで、欧米のほうが歴史が古く需要があるためシステム化されているが、細かな造作は日本のメーカーのほうが仕上げがよい印象だ。
その上、新興国では日本以上にこれからキャンピングカーの需要が生まれる可能性がある。当然、現地の器用な職人たちによってもキャンピングカーはつくられていくだろうが、日本のキャンピングメーカーの高品質なコンプリートカーがアジアの富裕層に歓迎されることも大いにありうるのだ。
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