消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
人材紹介事業のレバテック(東京都渋谷区)は、女性エンジニア300人を対象に、転職意識について調査した。現在転職活動中、または転職を検討中と回答したのは4割に上った。また、女性エンジニアの7割以上が「家庭と仕事を両立し、働き続けたい」と回答した。
女性エンジニアのうち、現在転職活動をしている人は全体の3.7%、転職を検討している人は全体の34.7%となり、4割が転職活動中または転職を検討していることが分かった。
男性を含む社会人エンジニア300人を対象とした2022年9月の調査では、転職活動中または転職を検討中と回答したのは全体の25%だった。同社は「前回の調査と比較して、女性エンジニアの方が転職に対する意欲が比較的高い傾向にあると言えそうだ」と指摘する。
女性エンジニアが転職活動において、内定承諾の決め手となったもので最も多かったのは「年収がアップするから」(43.8%)だった。次いで「長く働き続けられそうだから」(36.6%)、「スキルアップできる環境があるから」(28.8%)と続いた。
転職先に求める環境においても「給与や待遇の良い環境」(65.4%)が最も多く、次いで「リモートワークができる環境」(46.4%)、「ワークライフバランスが整う環境」(41.2%)となった。技術力の高さや挑戦できる環境よりも、待遇面の向上や長期就業可能な環境を重視する人が多いことがうかがえる。
女性エンジニアが選ぶ理想のキャリアプランで最も多かったのは、「家庭と仕事を両立しながら、働き続けたい」(70.3%)となった。一方で「専業主婦になりたい」と回答した人は全体の9.7%にとどまり、結婚や出産を経験した後も仕事を続けたいと考えている女性エンジニアが多いことが分かった。
同社の転職サイト「レバテックキャリア」の登録者データによると、女性エンジニアの比率は10年前の12年は17.2%だったが、22年は21.2%にまで増加している。調査結果を受け、同社は「エンジニアの採用を強化する企業は、給与水準の向上や長期的に働きやすい環境の整備が採用成功の鍵となる」とコメントした。
調査は1月11〜13日、女性エンジニア300人を対象にインターネットで実施した。
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