「SUUMOジャーナル」を運営するリクルートは「東京23区内で駅徒歩15分圏内にある賃貸物件の家賃相場」を分析し、ランキングにして発表した。最も安い駅に選ばれたのは「葛西臨海公園」(5.60万円)だった。
2位は「一之江」「新柴又」(いずれも6.40万円)、4位は「京成小岩」「京成金町」「江戸川」(いずれも6.50万円)だった。
1位の葛西臨海公園駅は家賃相場が唯一の5万円台(5万6000円)だった。
江戸川区の南端に位置し、駅高架下には複合商業施設がオープン。駅南側には葛西臨海公園があり、水族館や大観覧車があり東京湾に面しているため海も一望できる。
駅北側には都の中央卸売市場や物流倉庫街が広がり、駅付近に住宅は少ない。住宅街らしくなるのは駅から徒歩15分以上のエリアで、その辺りには幹線道路の環状七号線沿いにファミレスやスーパー、コンビニなど日常使いできる商店が点在する。東京駅までJR京葉線1本で約13分の近さも魅力のようだ。
2位は江戸川区の都営新宿線の一之江駅で、家賃相場は6万4000円だった。隣駅は9位の瑞江駅と13位の船堀駅という位置関係にある。
4階建ての駅ビルにスーパーや持ち帰り弁当店、中華レストランがあり、21年9月に東口正面に開店したスーパー、駅周辺にもスーパーやコンビニ、ハンバーガーや牛丼などの飲食店があり一人暮らし向けの環境がある。都営新宿線で神保町駅まで約23分、市ケ谷駅まで約27分、新宿駅までは約33分で行くことができる点も人気だ。
北総線の新柴又駅も同額で2位にランクインした。9位に入った京成金町線の柴又駅は観光地としてにぎわうが、そこから歩いて約10分の新柴又駅周辺は静かな住宅街だ。スーパーやドラッグストア、コンビニはあるが繁華街の雰囲気ではなく落ち着いている。北総線は京成本線へと直通運転しているため、新柴又駅から乗り換えずに日本橋駅や新橋駅に着き、品川駅も電車1本、約45分で到着する。
また、2位の新柴又駅と9位の柴又駅のように「名称が似ている駅」は4位以下にもランクインした。4位の京成小岩駅と9位の小岩駅、同じく4位の京成金町駅と7位の金町駅で、トップ20には近接しあう駅も多くランクインしている。
同社は「トップ20以内の全21駅の所在地は、江戸川区が8駅、足立区が6駅、葛飾区が5駅と、いずれも東京23区の東部に位置していて、リーズナブルな賃貸物件を探したいならまずこのエリアをチェックするとよさそうだ」とコメント。一方で、東部エリアも近年は再開発が進められ、街の様子も変わりつつあるといい、「今後の調査では違った顔ぶれの駅がランキングに並ぶかもしれない」としている。
今回の調査は、SUUMOに掲載されている東京23区内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)を対象に実施した。条件は駅徒歩15分以内で、10平米〜40平米のワンルーム・1K・1DKの物件とした。期間は2022年1〜12月。SUUMOに掲載された賃貸物件の管理費を含む月額賃料から中央値を算出した。
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