かなりの長い記事になってきたが、AIには多様な側面があるので、どうしても長くなりがちだ。まだまだ書き足りないが、最後にAIは”無難な文章”を作るのが得意だ、という点を解説したい。
というよりも、無難な文章になるよう安全装置的にプログラムが書かれているのだと推察される。このため、メールなどのひな型を作ってもらうのにはとても便利だ。
マイクロソフトEdgeにAI機能へとつながるbingサイドバーがあると書いたが、その中に「作成」機能があり、ここで質問を入れることで文章を書いてもらうことができる。
コツはあまり難しいことを頼まないことだ。繰り返しになるが、AIが得意なのは、極めて無難な文章である。
例えば退職し、以前から希望していた職を得るために転職する同僚に対するお祝いのメッセージをカジュアルなトーンで書いてもらってみた。
お疲れ様!
今日は退職式だね。あなたがいなくなると寂しいけど、やっと夢だった職に就けて本当に良かったね!
おめでとうございます(花束の絵文字)
あなたはいつも一生懸命で、素晴らしいスキルと人柄を持っているから、新しい職場でもきっと活躍できるよ。
応援してるからね(笑顔の絵文字)
これからも連絡を取り合ってね。近いうちに飲みに行こうね!
楽しみにしてるよ。
では、またね!
実際にメールを書く際には、ここに自分の言葉を思い出混じりに加えるなどすればいいだろう。冠婚葬祭メッセージも同様に無難に作ってくれる。決してパーソナルな書き方はしないが、近すぎず、遠すぎず、用途に応じたトーンの文章を生成してくれる。
BingのAI機能は現在、利用者登録順に少しづつ公開されているところだが、順番が来た時には試してみてほしい。いずれはMicrosoft 365などで、さらに進化した機能として利用可能になるはずだ。
例えばワードの文章を要約してパワーポイントにまとめたり、パワーポイントから、そのプレゼン内容のレポートひな型を作成することも可能になるだろう。
GPTの最新バージョンは、画像なども統合したマルチモーダル(特定メディアに限定しないという意味)なAIになるとのうわさもある。
オフィス文書に用いるイラストや図表、写真なども生成可能になる日は、そう遠くないかもしれない。
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