JALは20年4月から、客室乗務員(CA)を始めとする航空運送部門の従業員の新制服を導入。CAの制服ではワンピーススタイルなどに加え、同社初となるパンツスタイルを用意した。
導入の理由については「多様な働き方を実現するため」としている。
ANAホールディングスの国際線新ブランド「Air Japan(エアージャパン)」では、性別を問わず、コーディネートにバリエーションを持たせ、自分らしく着こなせるボーダーレスなデザインの制服を採用している。客室乗務員の個性を大切にすること、環境にも配慮した制服とすることなど、「すべてにやさしい」をコンセプトに設定した。
ボトムスはスカートとパンツ2種類用意。パンツの裾の長さは調節可能とし、シューズはスニーカーか革靴いずれかを選択できる。
日本の伝統文化である、「結び」「重ね」を取り入れ、日本らしさを表現している。「結び」はブランドカラーの帯ベルトで、「重ね」は自然に重なる美しいさまをスカートの裾やトップスの前身頃・袖などで表した。
従業員の多様性、自由な働き方を推進すべく、制服廃止に踏み切った企業もある。
高島屋では、22年9月に一般制服を完全撤廃した。
同社では、営業戦略の役割や企業イメージの表現、顧客へのサービス面の観点から、これまで女性従業員のみが制服を着用する規定になっていた。しかし、ジェンダー平等やLGBT当事者への配慮などの観点から、廃止を決定。女性従業員のみに発生していた着替えの時間がなくなったという。
制服廃止の動きは、デパートや百貨店のみならず、銀行にも広がっている。京都中央信用金庫は22年4月から女性職員の制服着用を廃止し、男女ともにスーツを着用することにした。
他にも岩手銀行(盛岡市)や佐賀共栄銀行(佐賀市)などで廃止済み、北海道銀行、北陸銀行どでビジネスカジュアルの試行を実施中。多くの企業が制服廃止に向けて動いている。
日本トレンドリサーチ(運営:NEXER)の調査によると、銀行業界で女性行員だけが着ることになっている制服を廃止する動きに対して、半数近くが好感を示しており、同様の動きは今後も広がりそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング