ランドセルの負担を軽くすると話題になった「さんぽセル」の開発元が、次は飲食店への“テロ行為”防止に取り組む。悟空のきもちTHE LABO(東京都)は3月28日、テロ防止醤油さし「みんなの安心宣言」の受注を開始した。同日、飲食店向けサイトを開設。飲食チェーン1社以上の受注があった場合、発売を決定するという。
2月には回転寿司チェーン「スシロー」の店内で、醤油ボトルや湯呑みを舌でなめる動画がSNSに投稿されたことに端を発し、飲食店へのいたずら行為が物議をかもした。
当事者の多くが若者だとメディアで報じられる中、悟空のきもちTHE LABOに関わる大学生たちが、同じ世代として「日本の将来まで不安視してほしくない」という思いから同商品の開発をスタート。開発には、ランドセル用のキャリー「さんぽセル」を考案した小学5年生の双子も協力したという。
その後、回転寿司チェーンに何度も通い、店舗のオペレーションや顧客の醤油の使い方の傾向を調査。食事の会計が合計5万円を超えたころ、店の負担も少なく顧客も安心する醤油さしの「最適解」を導き出した。
テロ防止醤油さしは、上部の蓋部分のみの製品であるため、現在使っている醤油さしに合わせた設計をオーダーできる。取り付け部分を個別に制作するため、一般的な醤油さし構造に加え、飲食チェーンに多いペットボトル型の醤油さしに合わせた設計にも対応できるという。
同製品はクチの部分が鍵の役割を果たしていて、クチを本体に指さないと醤油が出ない構造にした。クチ部分を差した状態で唾液を挿入しても、内側の気圧差により醤油本体の内部への混入を防げる設計にしている。
クチの部分は、顧客自身で交換できるよう個別包装を用意。店側のオペレーションの負担を軽減させた。醤油やお酢、ソースなどボトル型の容器全てで利用でき、回転寿司チェーン以外の飲食店でも使用できるようにしている。
クチ部分を指す上部は小学生の発案によって動物などの顔にし、卓上を楽しい雰囲気させた。店舗独自のキャラクターの製作も可能だという。
開発にかかわった琉球大学3年の太田旭さんは、「ひたすら醤油とにらめっこしました。日本を明るくするのは、失望や疑心暗鬼ではなく、問題解決だと思います」とコメントした。
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