どれだけ内容や話し方が素晴らしくても、提案者の態度が上から目線だったり、やる気や情熱が感じられなかったりした場合は、その時点でアウトになる。
この態度というのは、あらゆるビジネスシーンにおいても、最重要なヒューマンスキルだ。よく「態度に出るからすぐにわかる」と言われる人がいるが、純粋だという誉め言葉ではない。ビジネスの場面においては、いやなことや不快なことは頻繁におこる。その都度感情をあらわにしていては、仕事の内容にも影響が出る。何が起ころうと冷静に自分を律することが重要となる。
提案時も、謙虚に誠実に、相手を敬い、相手が聴いてくれる場づくりが必要だ。そのうえで、提案を受ける人が前向きに考えられるように、提案の目的や目指す姿を把握したうえで、場の状況に応じた信頼されうる態度をとる必要がある。
提案するのだから、提案するコンテンツが主人公だ。コンテンツのクオリティの条件は都度異なるが、なによりも気にする必要があるのは、ニーズに則しているかどうかだ。
よくあるのが、「こういうのをやりたい」とソリューションありきで突き進むパターン。ソリューションというのは、ニーズと合ってはじめて成り立つものであり、ニーズが見えないままにソリューションを提案するというのは基本的にありえない。
まず必要なことは「課題は何か?」「解決したい問題は何か?」ということ。この問いへの答えがなければ、何も提案することはできない。
とはいえ、仮設としての「課題〜ソリューション」を持たなければ、話は進まないもの。誰かと話をしているときでも、「ということは、こういうことか?」と想像しながら、自分のなかで仮説を組み立てるトレーニングを積むことも、提案力の向上に効果があるだろう。
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