米アップルの普通預金「年4.15%」が話題に なぜそんなに高い?(2/2 ページ)

» 2023年04月23日 11時31分 公開
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日本で高金利を得るには?

 Apple Cardは米国在住者向けのサービスで、日本ではまだ提供されていません。ただ、日本でも米ドルを持っていれば高金利の恩恵を受けられます。

 例えば、銀行の外貨定期や、証券会社の外貨建てMMFでは、4%台の金利をうたっているものがあります。現在はソニー銀行が6カ月の米ドル定期預金で年8%というキャンペーンを実施中です。

 ただ、ここにはいくつか注意点があります。ネット銀行では抑えめとはいえ、日本円から米ドルに交換する際にはスプレッドが発生します。

 最大のリスクは為替変動です。外貨定期の金利では「2年」以上のものが低めに設定されているように、米国でインフレが終われば利下げに転じ、円高・ドル安になる可能性があります。

photo 2年以上は金利が大きく下がっている(住信SBIネット銀行のWebサイトより、筆者作成)

 仮にコロナ前の1ドル=110円程度の水準まで円高が進んだ場合、現在と比べて20%近い損失になり、これを預金の利息だけで取り戻すには何年もかかる可能性があります。いまからドルを買う場合、この点を考慮したほうがよいでしょう。

書き手:山口 健太(やまぐち・けんた)

1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

ヤフーニュース個人:「ITジャーナリスト2.0 山口健太

Twitter:@yamaguc_k

公式Webサイト:山口健太

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