話を戻します。要するにメーカーは、価格について、相手を拘束するようなことは言えませんし、従わない相手に報復的なことをするのもダメで、実際に多くの企業が罰せられています。転売への防止対応をしないのではなく、やりたくともやれることが限られていて、悩んでいるのが実態と言えます。
そこで「人気になりそうな商品は、商品を多く出荷すればよいのに」という指摘があります。しかしそんなことは企業も重々承知です。供給が多すぎると値崩れなどの問題も発生し、商品のブランド価値が下がります。
そしてメーカーの直売にすれば、情報強者は優位に立てますが、多くの人々は買う窓口が減って困るわけで、売り上げはダウンします(さらに転売の排除は難しい)。しかも、こうしたリスクを背負うのは、メーカーです。
販売店も、販売時に客を選別すればトラブルになりやすく、結果として店員が危険にさらされます。そして、売り上げがアップするわけでもなく、むしろコストがかかって利益が圧迫されるのです。
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