話を戻します。要するにメーカーは、価格について、相手を拘束するようなことは言えませんし、従わない相手に報復的なことをするのもダメで、実際に多くの企業が罰せられています。転売への防止対応をしないのではなく、やりたくともやれることが限られていて、悩んでいるのが実態と言えます。
そこで「人気になりそうな商品は、商品を多く出荷すればよいのに」という指摘があります。しかしそんなことは企業も重々承知です。供給が多すぎると値崩れなどの問題も発生し、商品のブランド価値が下がります。
そしてメーカーの直売にすれば、情報強者は優位に立てますが、多くの人々は買う窓口が減って困るわけで、売り上げはダウンします(さらに転売の排除は難しい)。しかも、こうしたリスクを背負うのは、メーカーです。
販売店も、販売時に客を選別すればトラブルになりやすく、結果として店員が危険にさらされます。そして、売り上げがアップするわけでもなく、むしろコストがかかって利益が圧迫されるのです。
ソニーの「着るエアコン」“バカ売れ” 猛暑追い風に「想定以上で推移」
ファミマの「生コッペパン」1000万食突破 ヒットの要因は“古臭さ”払拭にあり
「工場の製造が追い付かない」──ファミマの「クリームパン」、4週間で650万個販売 好調の理由を広報に聞いた
「スシロー」はなぜ、“食器舐め”本人の謝罪を拒否したのか 広報に聞いた
「楽天モバイル」はなぜ苦戦しているのか 背景に4つの誤算
「生クリーム好き歓喜」──セブンイレブンの“具なし”「ホイップだけサンド」に反響 商品化の狙いは? 広報に聞いた
「ロッテリア」はどこでしくじったのか 売却に至った3つの理由Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング