PS5本体が販売店で普通に購入可能→ソフト販売数に変化も有名タイトルの新作も登場

» 2023年04月26日 06時20分 公開

この記事は、Yahoo!ニュース個人に4月16日に掲載された「PS5本体が販売店で普通に購入可能→ソフト販売数に変化も」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。


 ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション5(PS5)」ですが、国内の販売店でもゲーム機が普通に買えるようになりましたが、販売データにも変化がみられるようになりました。ゲーム総合情報メディア「ファミ通」が毎月発表しているゲーム機の国内推計販売数ですが、3月は約22万台。3カ月連続で20万台を超えました。

photo 都内のゲーム販売店では抽選式を採用し、当選者に販売していた(2022年1月、都内で編集部撮影)

 ファミ通が発表したPS5の国内累計販売数ですが、100万台突破は2021年の9月に達成。200万台突破は22年10月、300万台突破は先月でした。この半年で販売状況は改善しており、今後は販売の勢いがどこまで持続するかでしょう。

 興味深いのは、PS5本体の販売が伸びたことと合わせて、パッケージゲームが売れていることです(ダウンロード販売は除く)。

 2月には、『ハリー・ポッター』の世界観を再現した『ホグワーツ・レガシー』(PS5)が約12万6000本を販売。3月には、人気ゲーム『バイオハザード4』のストーリーを再構成するなどしてリメークした『バイオハザード RE:4』(PS5)が約8万9000本を販売しました。2022年を振り返ると、任天堂の手掛けるニンテンドースイッチのソフトがほぼ上位を占めていましたから、明らかな変化と言えます。

photo 『バイオハザード RE:4』(出典:同社公式Webサイト)

 ちなみに『バイオハザード RE:4』のPS4版も約8万5000本を販売。PS5とPS4のユーザーが半々の割合ですね。約1年前の22年2月、大ヒットした「エルデンリング」の同月の国内販売数は、PS5版の約9万本に対して、PS4版は約18万8000本でした。パッケージ版のみの売り上げとはいえ、やはりゲーム機が売れるとソフトの売れ行きも良くなるわけですね。

 そして6月に発売予定の『ファイナルファンタジー16』(PS5)が出たタイミングでの、PS5の販売台数も気になるところです。

photo 『ファイナルファンタジー16』(出典:公式Webサイト)

 一方で、PS5の価格は、低価格のデジタルエディションでも約5万円(正確には4万9478円)。高性能だから仕方ないのですが、PS5がゲーム機としては高めなのは確かで、スマホゲームの普及で、ゲーム機への出費に対するハードルがあるといわれると「イエス」でしょう。

photo PS5(提供:ゲッティイメージズ)

 その上、日本でも物価高が進んで生活が大変になっていること、かつての「巣ごもり需要」は消えるのもマイナス要因といえます。逆風ではありますが、着実に積み上げてほしいところです。

書き手:河村 鳴紘(かわむら・めいこう)

ゲーム、アニメ、マンガなどを主戦場にするフリーランスのサブカルライター。ヤフーオーサー、マンガ大賞選考員。メディア所属時には、決算会見や各発表会に参加し、独自記事なども執筆。20年以上ゲーム業界を中心に取材している。2020年5月、「ドラゴンクエスト」大ヒット連発なぜ? 30年前の伝説の熱狂」でヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞した。「文春オンライン」や「Number Web」(ともに文藝春秋社)などでも記事を執筆。静岡放送などでラジオに出演することも。

ヤフーニュース個人:「河村鳴紘のエンタメ考察記

Twitter:@kawamurameikou

note:河村鳴紘

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