カフェでケーキだけを食べたいという考え方は理解できます。お金を節約したかったり、飲みたいドリンクがなかったりするので、ケーキだけで十分であると考えるのでしょう。
ただ、カフェであれば、コーヒーや紅茶、フレッシュジュースなどにこだわりをもっており、何かしら自慢のドリンクがあるかもしれません。せっかく訪れたのであれば、店が自信をもつドリンクを飲んでみるのもオススメです。
料理にワインを合わせることがマリアージュと表現されるように、ドリンクを組み合わせれば、食べ物はよりおいしく感じられたりします。注文するケーキに、どのドリンクが合うかを考えるのも楽しいです。コーヒーと紅茶のどちらを選ぶかによっても、だいぶ印象が違います。何がよいか思い浮かばなければ、スタッフに訊いて、人気のドリンクやケーキによさそうなものをチョイスしてもらうのもよいでしょう。
自宅で取り揃えられないようなカップやソーサーで飲めるのも、優雅なひとときです。イギリスのウェッジウッド、フランスのレイノー、イタリアのリチャードジノリ、ドイツのマイセン、デンマークのロイヤルコペンハーゲン、日本の大倉陶園など、こだわりのカフェには様々な磁器が取り揃えられています。
同席者と、フードだけではなくドリンクまで感想を共有できるのも重要です。コミュニケーションの幅も広がり、絆もより深まるのではないでしょうか。
ワンドリンク制であれば、最初のオーダー時に何かしらドリンクを注文しなければならないとわかります。したがって、もしもどうしてもオーダーしたくなければ、退店すればよいだけです。
ただ、ここまで述べてきたように、ドリンクを注文することによって、よりよい食体験を紡ぐことができます。ワンドリンク制をネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに捉えて、是非ともドリンクを試してみていただきたいです。
グルメジャーナリスト。
1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ブッフェ、フレンチ、鉄板焼、ホテルグルメ、スイーツ、ワインをこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口で分かりやすい記事を執筆。料理コンクール審査員、講演、プロデュースも多数。
ヤフーニュース個人:「グルメジャーナリスト 東龍」
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