電気代高騰でマンション管理費が上がる? タワマンでは深刻な問題に(1/3 ページ)

» 2023年05月26日 12時00分 公開
[櫻井幸雄ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

この記事は、Yahoo!ニュース個人に4月28日に掲載された「電気代高騰でマンション管理費が上がる?タワマンでは深刻な問題に」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。


 高騰する電気代が家計を圧迫している。これまで通りの生活をしていたら、前年比で電気代が1.5倍になった、いえいえ、わが家は2倍に……切実な声が聞こえてくる。

 春は冷房も暖房も使わない日が多いので、まだよい。しかし、本格的な夏が始まれば、エアコンをフル稼働させる日が多くなるため、高い電気代の影響は冬よりも大きくなるだろう。

 今から夏の電気代に戦々恐々だが、実は電気代高騰でやりくりに苦労しているのは個々の家庭だけではない。マンションの管理組合も、想定以上の電気代高騰で収支が合わなくなるところが続出。管理費の値上げを話し合うケースが生じている。

電気代高騰でマンションの管理費は上がる? 画像はイメージ(筆者撮影)

 特に電気代高騰の影響を大きく受けるのがタワマンと呼ばれることが多くなった超高層マンション。エレベーターに関する電気使用量が多いし、内廊下方式を採用する場合はそのエアコン代も大きいからだ。

 ここまで電気代が高くなると、これからのマンション選びでも、電気使用量に無関心ではいられない。

 電気代高騰が与えるマンションの管理費への影響を調べ、さらに新築マンション購入時に覚えておきたいチェックポイントを解説したい。

節電で電気使用量を減らす。が、住人からは反対意見も

 まず、現在のマンションにおける電気事情を調べた。

 「電気料金が上がったので、このままでは毎月の管理費を上げざるを得ない」という状況は、多くの分譲マンション管理組合で議論の的となっている。

 エレベーターを一切使っていない低層3階建てマンションで、オートロックも駐車場の機械装置もなしというケースなら、使用する電気は共用廊下の照明や給水関係設備くらい。もともと大きな費用ではないので、影響は小さい。が、それはレアなケースだ。

 現在、ほとんどのマンションがエレベーターやオートロックの自動ドアを備え、内廊下の空調設備まで備えるケースが増えている。当然、電気代高騰の影響が大きい。

 なかでも、毎月の電気使用量が多い超高層マンションでは、1戸あたり毎月数千円の管理費値上げが検討されるところが出ている。

 そこで、まず考えられるのが、可能な限りの「節約」だ。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.