大塚「おにぎり ぼんご」はなぜ人気なのか 休日は6時間待ち握らない(2/5 ページ)

» 2023年05月22日 08時44分 公開
[小林香織ITmedia]

ふっくら食感の”握らない”おにぎり

 「ぼんご」のオープンは午前11時30分。にもかかわらず、筆者が店に到着した9時前には、1人の男性が簡易の折りたたみイスを持参して待機していた。彼は6時30分に到着したそうだ。「私たちより出勤が早い人が毎日のようにいる」と右近氏は笑う。

取材が終了した平日の午前10時過ぎには、すでに7人が並んでいた

 おにぎりというと、他店ではイートインでも冷めた状態で提供されることが多い。だが、「ぼんご」のおにぎりは注文を受けてからつくるので、できたての温かい状態で提供される。

微妙な包み加減で、修行を経た職人でなければ再現できない食感だという

 おにぎりでありながら”握っていない”のも特徴だ。海苔でご飯を包み込むように仕上げ、お米一粒一粒の食感を生かしている。「ご飯はお茶碗で食べるのが一番おいしい。海苔は、お茶碗の代わり」。それが右近氏の考えだ。

中にも具材が詰まっていた

 さらに、具材がたっぷりで大きい。お米と具材の比率は基本的に2:1で、一口目から最後まで具材とご飯の組み合わせが楽しめる。これは筆者の感想だが、味付けがしっかりしていて記憶に残りやすい。おかずがまったくいらない。口コミでも「味が濃い」「味の輪郭がハッキリしている」といったコメントが見られた。

 お米は新潟産コシヒカリを使用しており、これに合うように素材、調理、味付けが工夫されている。具材は期間限定も含めると57種類あり(5月下旬現在)、「紅くらげ」「ベーコン」「ホッキサラダ」「ペペロンチーノ」といった変わり種も。

「トッピング」と「具材」のベスト10

 注文してからつくるため、例えば「すじこ+クリームチーズ」や「牛すじ+カレー」といったトッピングや、具材やご飯の増量もできる。これだけの種類がありながら、「特別な事情がない限り1種類も欠品しない」という。

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