世界のスーパーコンピューターの性能に関するランキングで、理化学研究所と富士通が共同で開発した「富岳」が、産業利用などで実際に用いられる演算の処理能力を測る「HPCG」など2部門で7期連続の世界1位を獲得した。
スパコンの世界ランキングは専門家らによる国際会議を経て、年に2回更新される。5月22日に発表された最新結果で、富岳は、ビッグデータの解析において重要な指標となる「HPCG」と「Graph500」で7期連続の世界1位となった。
密な係数行列から構成される連立一次方程式を解く重要な性能指標として知られる「TOP500」部門では米国の「Frontier」が1位で、「富岳」は2位。人工知能(AI)の深層学習で主に用いられる演算処理の性能指標「HPL-MxP」部門では、米国の「Frontier」が1位、「富岳」は3位だった。
理研の松岡聡・計算科学研究センター長は「世界各国で新しいスパコンの開発が繰り広げられている中、長期間にわたって世界トップクラスの性能を維持するため、継続的な研究開発により性能向上を図ってきた成果だと考えている」とのコメントを発表した。
富岳は2020年4月に試行的に稼働を始め、翌21年3月に共用を開始。新型コロナウイルス感染症対策や、気象・気候予測、地震と津波による災害予測、がん治療に貢献する病理メカニズムの解明など、さまざまな分野で活用されている。
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