社外メンターの育成・マッチングを提供するMentor For(東京都渋谷区)は、部下・後輩をもつ部長・課長クラス以上の会社員約400人を対象にアンケート調査を実施した。その結果、約8割が部下と1on1をしており、最も多い課題は「本音を引き出せない」ことだった。
「キャリア1on1」とは、部下や後輩の成長、育成を目的に能力や長所を伸ばし、生かすための中長期のキャリアをテーマにした対話のこと。近年はリモート環境の加速化やメンバーの価値観の多様性により、必要性が認知されている。
アンケート対象者に1on1の実施状況を尋ねたところ、75%が「実施している」と答えた。内訳は「全社施策として実施している」が38%、「自身の判断で実施している」が20%、「部門施策として実施している」が17%だった。
また、全体を通して「1on1を知らない」と答えた人は1人もいなかった。
1on1の実施目的について質問したところ、「コミュニケーションの活性化」(59%)や「業務および業務外の課題、悩みの相談」(58%)、「業務進捗確認」(57%)などの声が多かった。
一方、1on1の課題として最も多かったのは「本音が引き出せない」(30%)だった。次いで「プライベートについてどこまで踏み込んでいいのかわからない」(26%)、「人数が多く、負担が大きい」(20%)と続いた。
1on1の目的が日頃の業務遂行のための内容となり、プライベートや中長期のキャリア、個人の本音などに踏み込んだ「キャリア1on1」としての時間にできていない傾向にあることが読み取れる。
同社は、「本音が引き出せないと感じる」などをはじめとした1on1を効果的に行うためのスキル、知識不足が2大課題として浮き彫りになっていると分析している。
調査はインターネットで、4月10〜14日に実施した。
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