(3)「ながら」で楽しめる・学べる
現代の生活習慣にもマッチしやすかったという点も人気の理由だろう。というのも、文章や動画とは違い、じっと画面を見つめなくてもいいのが音声の魅力でもあるからだ。仕事をしながら、家事をしながら、運転しながら、歩きながら……と、何かをしながらでも情報を得られるというのは、効率性・合理性を重視しがちな現代人のニーズにフィットしているといえる。
主にZ世代を中心とした若者の間では「タイパ(タイムパフォーマンス)」を意識する傾向にあるという。これはつまり、消費した時間に対して得られるパフォーマンスの度合いのことを指す。他の作業と同時進行の「ながら」で情報収集できる音声メディアは、“時間対効果”の高いコンテンツであり、まさに人々が求めているツールなのだ。
(4)出演者を身近に感じる
テレビのバラエティ番組では、出演者同士が楽しむ様子を私たち視聴者は見て楽しむものである。一方で、音声メディアは、パーソナリティが「私に向けて、直接語りかけてくれる感覚」を得やすい。
例えば、Podcastを聴いていると、大量の視聴者がいるテレビに比べて、パーソナリティ自身もリラックスしている感じがする。あの人がすぐ近くに座って、私たちに向かって本音で世間話をしているような、そんなワクワク感を味わえてしまうのも音声メディアの魅力だろう。
(5)日常のムードに適応しやすい
聞きやすいクリアな声、まろやかな優しい声、元気いっぱいなエネルギッシュな声、ダンディな声など、人の声は十人十色だ。その日の感情や状況によって聞く声を変えれば、自分を鼓舞したりリフレッシュしたりもできる。私自身も、朝はエネルギッシュな声の人の放送を聞いて、夜はまったり優しい声の人の放送を聞くなど使い分けている。
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