このような形で、電卓のパッケージひとつとっても、国によってバラバラ。開発担当者の苦労がうかがえるわけですが、最後に20年ほど前の話をひとつ紹介しましょう。
その昔、店頭に並んでいる電卓は、ちょっと見えづらかった。どういうことかというと、フックにつるして並べると、重心の関係で“おじぎ”をしていました。液晶パネルの部分がちょっと前に傾く感じですね。お客の目線に立つと、分かりにくいのでどうにかしなければいけません。
そこで、カシオはどのような手を打ったのでしょうか。パッケージに“おでこ”(プラの量を増やす)を設けることで、重心を変えました。結果、フックにつるしても、真っすぐ並ぶように。こうしたちょっとした工夫によって、店頭に並ぶ電卓はずいぶんと見えやすくなったのです。当時、他社の電卓も“おじぎ”をしていたわけですが、同じように“おでこ”を設けることでこの問題を解決していきました。
さて、今回のパッケージ変更はどのように受け止められるでしょうか。「プラ→紙」が増えるのか、それとも増えないのか。ソロバンをはじ……ではなく、「カタカタカタ」と計算しても、何もでてきません。その“答え”を知るには、もう少し時間がかかりそうです。
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ちょっと前までブームだったのに、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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