「ほったらかし調理家電」戦国時代 タイガー魔法瓶は20年ぶりに参戦、勝ち残るのは……?家電トレンド解説(1/3 ページ)

» 2023年06月21日 08時00分 公開
[小口覺ITmedia]
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 食材や調味料を入れて、自動メニューを選択するだけで、後は放っておいても自動で加熱調理してくれる「自動調理鍋」。コロナ禍のステイホームや給付金をきっかけに、売り上げを大きく伸ばした家電だ。

 シャープの「ホットクック」が有名だが、ここ数年、各社が続々と参入している。6月21日には、タイガー魔法瓶が創業100周年記念モデルとして、「TIGER COOKPOT(タイガー クックポット)」を発売。これは同社にとって、約20年ぶりの電気圧力鍋の新モデルとなる。なぜ、このタイミングで、20年ぶりの新作を投入したのか? タイガー魔法瓶 クッカー・ブランドマネジャーの福富博史さんに聞いた。

家電 タイガー魔法瓶の電気圧力鍋「TIGER COOKPOT COK-A220」オープン価格(直販価格は2万4800円)

 「TIGER COOKPOT」は、圧力調理や低温調理、無水調理など1台10役の機能を備えている。約1.15気圧と一般的な電気圧力鍋に比べて低めの圧力をかけながら調理する「うま圧」調理が特徴だ。低めの圧力のメリットとしては、食材の煮崩れやパサつきが抑えられるなどおいしさを保ちつつ、栄養素も逃しにくいという。圧力が低めだと時短効果が薄いのではと考えてしまうが、「減圧」にかける時間を約7分(オートメニュー「うま圧カレー」の場合)と短くすることによって、時短を実現している。

家電 1台10役の調理に対応。番号を選択するだけで自動調理する「オートメニュー」は40種類。全100種類を掲載したオリジナルレシピブックも付く
家電 「うま圧」機能には、炊飯器で培った熱コントロール技術が採用されている

 容量は、満水容量2.2リットル、調理容量1.4リットルと大きくはないが、3〜4人ぐらいの家族なら十分なサイズで、本体サイズは幅約28.1×奥行き27.4×高さ22.6センチと非常にコンパクトだ。白米を3合まで炊ける炊飯モードも備える。炊飯も圧力をかけるので、甘味のあるもっちりとしたごはんが食べられる。普段の炊飯器として使うことも可能だ。

家電 圧力を抑えることで、食材の味や食感、栄養素を損ねずに調理する
家電 炊飯器のメーカーゆえに、ごはんもおいしく炊ける。調理器と炊飯器の両方に使えるため、普段余り料理しない人にもおすすめできる
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