相次ぐ値上げラッシュの中で、ついにあの「夢の国」まで1万円の大台を突破してしまった。
6月23日、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの1日券「1デーパスポート」の大人料金(18歳以上)の最高価格を1万900円に引き上げると、運営するオリエンタルランドが発表したのだ。
テーマパークの「1万円オーバー」といえば、既にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が先行して、8月中旬の大人料金を1万400円に設定していたが、その動きがついにディズニーリゾートにまで及んできたのである。
ただ、意外にもファンは冷静に受け止めている。「確かに高いけれどしょうがない」と半ばあきらめている人だけではなく、オリエンタルランドの「価格帯を増やすことで、年間を通じて入園者数の平準化を図る」という説明に対して好意的な意見もあるのだ。
なぜ「値上げ」をすんなりと受け入れる人が多いのか。まずファンの間で、東京ディズニーリゾートは世界のディズニーの中では圧倒的に「安い」ことが知れ渡っていることが大きい。あれだけ質の高いアトラクションやショーを維持するには、1万円くらいにはなってしまうだろと理解を示す人がそれなりにいるのだ。
そこに加えて、オリエンタルランドの「匂(にお)わせ戦略」が功を奏した部分もある。なんの前触れもなく「1万円オーバー」を発表するとファンの動揺も大きいので、値上げをしていくことを匂わすような情報を徐々に出していたのである。
まず「ディズニーシー」の大規模拡張を機に、チケットの変動価格の「幅」を拡大していくと宣言。さらに、6月7日には「ファストパス」の終了を発表した。
ご存じのように、これは一部アトラクションに優先的に入場できるという無料サービス。皆さんの中にも、入園してすぐに人気アトラクションのファストパスを取りに向かった経験のある人も多いだろう。
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