ディズニーランドの年間ゲスト数は、バブル期の1990年代でも1600万人程度だった。その後、2001年にディズニーシーができたことで2000万人を突破すると、13年度中には3000万人を突破している。
つまり、「昔のディズニーはよかった」と遠い目をする人たちが遊んでいた時代と比較して、来場者数がおよそ2倍になっているのだ。ディズニーシーが増えたとはいえ、遠方から来た人などはランドとシーの両方を楽しむことも多い。「昔」と比べて園内が殺人的な混雑になるのは当然なのだ。
しかも、これはディズニーリゾート側の問題だけではない。日本のディズニーリゾートの特徴のひとつに、圧倒的に「近場からのリピーターが多い」ことがある。海外のディズニーは、外国人旅行者などが多く訪れるが、日本ではインバウンドが旺盛だった19年でも海外からの来園者は10%にも満たない。6割以上は「関東」から来ている。
つまり、ディズニーリゾートの多くの客は、遠方から飛行機や新幹線で初めてやって来る人ではなく、子どものときから何度も何度も定期的にやって来る「近場の客」たちなのだ。
ディズニーランドは今年40周年を迎える。ということは「近場の客」もこの40年、雪だるま式に増えていることになる。つまり、子どものころからディズニーに通いつめるおじさん、おばさんが年々増えているので、年を追うごとに混雑がひどくなっている。それがうかがえるのが、年齢構成だ。
子どもが目をキラキラさせてやって来る「夢の国」というイメージが強いが、実は来場者の中で18歳以下の子どもの比率は年々落ちていて、21年度は23.4%になっている。その代わりに増えているのが「40歳以上」だ。14年には20.4%しかいなかったが、21年には25.7%に増えているのだ。
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