ダイソン初の“二刀流”、水拭きコードレスクリーナー登場 エンジニアが「きれいな水」にこだわったワケ4LDKまで対応(1/2 ページ)

» 2023年06月28日 17時49分 公開
[菊地央里子ITmedia]

 ダイソンは6月28日、同社初となる水拭き機能を搭載したコードレス掃除機「Dyson V12s Detect Slim Submarine(ディテクト スリム サブマリン)コードレスクリーナー」(直販価格12万1000円)を発売した。かねてより需要が高かった水拭き機能を搭載した同モデルは、掃除機をかけて大きめのごみを取り除いてから、ヘッドを付け替えて水拭きで仕上げるという“二刀流”だ。

dyson Dyson V12s Detect Slim Submarineコードレスクリーナー(発表会で編集部撮影)

 同モデルでは、クリーナーヘッドをSubmarineウェットローラーヘッドに取り換えることで、水拭きモードへと自動で切り替わる。水拭きの機能はSubmarineウェットローラーヘッドに集約し、掃除後の手入れの手間を省いた。

dyson Submarineウェットローラーヘッド(発表会で編集部撮影)

従来の水拭き掃除からの脱却

 Submarineウェットローラーヘッドのローラーの幅いっぱいに適量の水を行き渡らせることで、こぼした液体や汚れ、食べこぼしなどごみを吸着して取り除く仕組みだ。ローラー全体に均等に配置した8つのウォータージェットから毎分18ミリリットルの水を供給。床を均一に濡らしながらも、床がびしゃびしゃになるほどの余分な水を残さない。

dyson 水拭き前 マジックでの落書きやこぼれたコーヒー(発表会で編集部撮影)
dyson 水拭き後 ヘッドが通った部分だけ落書きやコーヒーがきれいになっている(発表会で編集部撮影)

 同モデルの大きな特徴は、水拭きのための清潔な水と、拭き終わった後の汚れた水のトレイを分けている点だ。同社のエンジニアが水拭きのためのモーター内蔵のウェットローラーを設計する際、汚水が床に逆流するという課題があった。従来の水拭きではモップや雑巾を使用するが、それを洗う水は掃除をすればするほど汚れてしまう。汚れた水で掃除し続けるという点を解決しなければ、従来の水拭き掃除から脱却することはできない。

 そこで、解決策として汚水とごみをウェットローラーからかき取るステンレス製のスクレイパーを採用した。ウェットローラーが吸着した汚れやゴミをスクレイパーがかき取り、汚水トレイに排出。その結果、掃除した後の汚水やごみが床に戻ることなく、最後まできれいな水での掃除を可能にした。

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