またテレワークでは、以下のような「暗黙ルール」も、働きづらさの要因となっているかもしれない。
テレワークの暗黙ルール
これらの暗黙ルールは、メンバーにとっては「監視されている」と認識され、心理的安全性を奪うだけでなく、生産性を低下させる恐れもある。
オフィス勤務であれば、メンバー同士の頑張りが目に見えて分かりやすく、そのため、結果よりもプロセスを重視する傾向にあった。しかし、このプロセス重視の文化は、テレワークの場合には「常に上司に見られているかもしれない」という過度な緊張感をもたらし、さらに「がんばっている姿を見せ続けなければ!」と、常に追われているような気持ちにさせていく。このような状態は、メンタル不調の原因にもなってくる。
そのため、テレワークでは主体的に働ける組織を目指し、プロセス評価だけではなく、結果に貢献したメンバーを評価する体制を重視しなければいけない。今後もテレワークは継続していくと予想される中、それに沿った制度・体制を柔軟につくり続けていくことがより良い組織づくりにつながるのではないだろうか。
また、大前提として「テレワークが向かない人もいる」「テレワークに向かない業務もある」ということを考慮しながら、働き方の指針や組織としてのコミュニケーションの方法を決定していくのが重要である。テレワークの実施により、メリットよりもデメリットが大きくなってしまう働き方は、組織にとっても、社員にとっても良い結果はもたらさない。それぞれのメリットを最大限に生かし、出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッドな働き方の推進が重要だろう。
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