電気代高騰や猛暑を背景に企業が「ひんやりグッズ」に商機を見いだしている。ヒットしている商品はどのようにして開発されたのか? 売り場のトレンドはどうなっているのか? 消費者のトレンドや開発の舞台裏に迫る。
7月某日、気温は30度。記者は東急田園都市線の溝の口駅を降りて、取材現場へと向かう。徒歩20分ほどと聞いていたが、途中で汗がダラダラである。
その日の取材先は、エアコンなどを製造している「富士通ゼネラル」(神奈川県川崎市)。ここで働く人は毎日のように通勤をしているので、夏場は汗びっしょりの姿が想像できる。「自分と同じ思いをしているビジネスパーソンは多いはず。そうした人たちに向けて、なにか商品を開発できないか」といった発想で生まれた商品が話題を集めているのだ。
その商品名は「コンディショニングバックパック」(3万6500円〜)。最大の特徴は、リュックにクーラーを搭載していること。5月に「Makuake(マクアケ)」で販売したところ、目標金額の50万円は1日で達成。その後も「オレもほしい」「ワタシもほしい」といった人が増えて、購入総額は547万9000円(152個)となった。
「リュックにクーラーを搭載しているって、どういうことだよ」と思われたかもしれないが、富士通ゼネラルの独自技術を使って、商品は完成した。詳細はのちほど紹介するが、取材当日、背中を冷やすシートの温度を測ったところ、17〜18度で推移。リュックを背負ったところ「つ、つめたい!」といった感覚はなかったが、ややひんやり感じるので「背中が蒸れることはないかも」という印象を受けた。
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