リモートワークに移行してから、名刺交換の機会はすっかり減ったなあ。そう感じるビジネスパーソンの多くは、この社名を聞くと「もしかして今、厳しいんじゃないの?」と思うかもしれない。
Sansan(東京都渋谷区)は紙の名刺を読み取り、クラウド上でデータを管理する「クラウド名刺管理サービス」を提供してきた企業だ。コロナ禍で名刺交換が減ったにもかかわらず、実は同社は堅実に成長してきている。
コロナ禍の初期には名刺の取り込み数が60%超も激減するなど、一時はピンチの状況だった。同社はいかにして変革を成し遂げ、苦境から脱したのか。コロナ禍を切り抜けた今、次に打つ一手とは――。
Sansanはもともと名刺の読み取りをベースにしたサービスだ。2015〜19年の売上推移からは、その好調っぷりが見て取れる。
しかしながらコロナ禍の初期には名刺の受け渡しの機会が大幅に減り、同社にとっては「冬の時代」の始まりかと思われた。取り込まれた名刺の数は、緊急事態宣言が発令された前後の20年3〜6月には前年同期比で最大65.1%も減少した。
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