ダイエーVS.西友の「赤羽戦争」はなぜ起きた？ 駅東口2大スーパー、半世紀の歴史に幕（1/4 ページ）

[若杉優貴（都市商業研究所），ITmedia]

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赤羽駅東口の「商戦の舞台」相次ぎ閉店

　東京・赤羽駅東口を代表する老舗スーパーマーケットとして約半世紀にわたって親しまれた「西友赤羽店」が2023年5月2日に、そして「ダイエー赤羽店」が9月10日に閉店し、両店はともに長い歴史にいったん幕を下ろすことになった。

　近年は「普通の中規模スーパー」として近隣住民に親しまれていた両店だが、かつてこの2店舗は「赤羽戦争」と呼ばれる歴史的商戦の舞台となっていたことをご存知だろうか。

ダイエー赤羽店と西友赤羽店。かつての激しい商戦の舞台となった2店ともその歴史にいったん幕を下ろす

著者紹介

若杉優貴（わかすぎ ゆうき）／都市商業研究所

都市商業ライター。大分県別府市出身。

熊本大学・広島大学大学院を経て、久留米大学大学院在籍時にまちづくり・商業研究団体「都市商業研究所」に参画。

大型店や商店街でのトレンドを中心に、台湾・アニメ・アイドルなど多様な分野での執筆を行いつつ2021年に博士学位取得。専攻は商業地理学、趣味は地方百貨店と商店街めぐり。

アイコンの似顔絵は歌手・アーティストの三原海さんに描いていただきました。

1970年代の赤羽を揺るがした商戦「赤羽戦争」とは？

　「赤羽戦争」が起きたのは1969年のこと。国鉄赤羽駅東口のスズラン通り商店街がダイエーを誘致したことに端を発する。