東京モノレールは、1964年9月に開業した。最初の東京五輪の直前だ。五輪に合わせてがんばってつくったという見方もできる。
それにしても「なぜ浜松町が始発なのか?」は気になるところである。当時の繁華街があった有楽町駅や新橋駅ではなく、国鉄のサブターミナルだった品川駅からでもない。本当だったら東京駅から出発していてもおかしくないくらいだ。
東京モノレールは当初、大和観光という企業が手掛けていた。同社は東京五輪の開催が決まった後、1959年8月に設立。当時はモノレール事業だけでなく、ホテルや旅館、観光バス、タクシー事業も手掛けていた。
当初の予想だと、空港利用者は少なく、採算の見通しが立たなかったという。それでも、東京五輪のために空港アクセスのモノレールをつくる必要があったのだ。
当初の計画によると、始発駅は新橋だった。新橋は山手線や京浜東北線だけではなく、東海道本線も停車していたためだろう。この当時は、東海道本線の列車が上野方面に直通することもあった。ということで、羽田空港の玄関口は浜松町ではなく、新橋であればもっと便利だったはずである。
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