球場・エスコンフィールドにもひと工夫あり、客席の背後にある飲食スペース・エントランスがかなり広くとられている。
また、試合内容を伝えるモニターを各所に設置。他の球場にもこういったモニターはあるが、その数と、大きさ・各スペースからの見やすさは、12球団随一だ。指定された客席で観戦するのに飽きたり、同行した子どもが泣き出してしまったりしても、背後のスペースでくつろぎながら、モニターで試合の様子をチェックできる。そこまで興味がないライトなファンにとっては「たまに野球観戦、たまにグルメ三昧」という楽しみ方ができるのだ。
Fビレッジは子どもから大人まで、地元住民から観光客まで、野球ファンからそうでない層まで、幅広い需要を取り込み、集客につなげている。野球の試合だけなら2〜3時間程度の滞在時間が、Fビレッジとしての来場だと飛躍的に伸びる。FSE社への収入もしっかりと入る、というわけだ。
FSE社によると、Fビレッジは年間野球観戦者200万人、非試合日観戦者100万人、合計300万人の来場を目標としている。23年度は、年間売上高87億円、事業利益25億円を見込んでいるという。ボールパーク事業を日本ハムグループの重要なセグメントに据え、多くの人々を楽しませつつ、持続可能な利益を得るという目的は、今のところ順調に果たされているようだ。
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