もし自分が職場でハラスメントを受けたら、どのような対応をすると良いのだろうか――。「エン転職」を運営するエン・ジャパン(東京都新宿区)が、ハラスメントに関するアンケート調査を実施した。回答者8857人のうち「職場でハラスメントを受けたことがある」と回答した人は、全体の6割に上った。どのようなハラスメントが多かったのか。
職場におけるハラスメント経験の有無について、62%が「ある」と回答。年代別に見ると「40代以上」が69.0%と最多だった。「30代」は61.0%、「20代」は47.0%で、年齢が高いほどハラスメントを受けた経験があることが分かった。
職場で受けたハラスメントで最も多かったのは「パワハラ」で90.0%だった。2位に「セクハラ」(22.0%)、3位に「カスハラ(カスタマーハラスメント)」(9.0%)と続いた。
パワハラを受けた人からは「皆を笑顔にするためという名目で全員の前で笑えと言われる」(24歳男性)、「全員仕事が終わっており、退勤時間になっても上司が良いと言うまで帰れない」(29歳女性)などのエピソードが挙がった。
セクハラと回答した人からは「メガネを取った方がいいから、外して見せてとしつこく言われた」(22歳女性)、「事務職の女性の中でいちばん体格が大きいのですが、差し入れのお菓子をもらった時に『もっと大きくなるね』と悪気なく言われた」(28歳女性)などの声があった。
カスハラを挙げた人からは「写真や動画を勝手に撮られ『接客が良くなかった』とコメント付きでSNSに投稿された」(31歳女性)、「コールセンター勤務の時に第一声が怒号で始まるユーザーが多々いた」(29歳男性)などのエピソードが挙がった。
職場でハラスメントを受けたことがある人に、誰かに相談したか尋ねたところ、最も多かったのは「上司」(31.0%)だった。そのほか「同僚」(25.0%)や「家族」(19.0%)、「先輩」(15.0%)に相談した人も多く見られた。
相談により解決した例として「別の上司に報告し同僚や先輩に守ってもらいながら人事に掛け合ったところ、パワハラしていた上司は左遷された」(24歳男性)、「該当者とシフトが被らないようにしたり、2人きりにしないなど工夫してくれた」(25歳女性)などのエピソードが挙がった。
その一方で、トップの「上司」と同率で「誰にも相談していない」(31.0%)という声も。相談をしなかった人の7割が「相談しても解決にならないと思ったから」(71.0%)と答えている。
調査はインターネットで、7月27日〜8月28日に行った。
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