かつて一世を風靡した(ふうび)した商品やサービスはなぜ生まれ、その後どうなったのか? また、話題になった企業の取り組みは、現在どう進化しているのか。流行の背景、ビジネスとして成功した理由、生き残り策などに迫る。
タカラトミーが手掛ける人気玩具「ゾイド」が事業開始40周年を迎え、記念プロジェクトを展開している。子ども向け商品として昭和に発売した初代ゾイドシリーズ(第1期)は時代の変化に対応しきれず、売り上げが低迷。失敗を糧に、平成に発売したシリーズ(第2期)はテレビアニメの放送とともに一時代を築き、その人気を確固たるものとした。近年は大人向けの商品展開を強化しているゾイド。プロジェクト担当者にゾイドが愛される理由と事業の今後を取材した。
ゾイドはライオンやティラノサウルスなどの動物・恐竜をモチーフに、電動モーターやゼンマイで駆動するギミック式のプラモデル玩具。『機動戦士ガンダム』シリーズの商品として高い人気を誇るバンダイの「ガンプラ」(ガンダムのプラモデル)とは異なり、「動くプラモデル」 として旧トミー(現タカラトミー)が1983年に発売した。
シリーズは、「第1期」(1983〜91年)、「第2期」(99年〜2006年)、「第3期」(18〜20年)に分かれている。第1期は1983年に発売された任天堂の「ファミコン」が子どもの遊び道具の主役となる中で、売り上げが徐々に低迷。タミヤ「ミニ四駆」の第1次ブーム(88年〜)の影響もあったともいわれている。
91年に一度、事業を終了した要因について、タカラトミー企画マーケティング課でゾイド事業を担当する内藤豪係長は「時代の変化に対応できなかったのが大きな要因」と振り返る。
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