Sansanがデジタル名刺を進める背景には、紙の名刺が抱える課題があるという。(1)商談時の名刺切れ、(2)名刺ケース忘れ、(3)交換した名刺の紛失――の3つだ。
同社が実施した調査によると、ビジネスパーソンの約5割が名刺に関するトラブルを経験したことがあるという。しかしオンライン名刺になると、これらの問題は解決できる。
さらにデジタル名刺には、紙の名刺が抱える課題解決に加えプロフィール情報を更新できるという強みがある。部署異動や昇進、転職後も、ビジネスパーソン個人がこれまで培ってきた人脈を生かし、新たなビジネス機会の創出につなげられるのだ。
同社は、Eightの名刺交換機能を通し「デジタルでの名刺交換を当たり前にしたい」と、意気込む。ビジネスの当たり前になるために、どのように推進していくのだろうか。
名刺切れが発生しやすい場面の1つに、オフラインイベントがある。そこに着目し、今後は23年11月14〜15日に東京ビッグサイトで開催する同社主催イベント「Start up JAPAN」をはじめ、同社が主催するオフラインイベントを中心にタッチ名刺交換機能の活用を推進していく。
また24年1月には、イベントシーンで活用できる新たな機能として、スマホ(デジタル名刺)を入り口でタッチするだけで受付が完結する機能をリリース予定だという。タッチ名刺交換機能を通じて、まずはオフラインイベントで欠かせないポジションを築いていく。
同社にとってタッチ名刺交換機能の導入は「紙の名刺がいらない世界をつくるための大きな一歩だ」という。新機能の導入はイベントの集客、満足度向上へとつながり、事業成長とともにビジネスパーソンの出会いをより後押しする。
「社会人になったら誰しもが紙の名刺を持つように、Eightがビジネスパーソンの必需品になりたい」(塩見氏)
ビジネスマンのスタートから引退までのビジネス人生を支えたいという思いがこめられた、名刺アプリEight。「紙の名刺に代わるビジネスパーソンの新たなビジネスインフラになる」というビジョン実現に向け、Sansanは大きな一歩を踏み出した。
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