マネジャーの仕事は、一筋縄ではいきません。「部下に指導しなくてはいけないが、ハラスメントにならないか怖い」「指示通りに動かない部下に、どう対応したら良いのか」など、Z世代をマネジメントする上司の尽きないお悩みに、リクルートマネジメントソリューションズが回答します。
Q: 女性活躍の機会を作るように会社から命じられているものの、若手の女性社員には昇進意欲がないように見えます。どのようにして昇進意欲を引き出したらいいでしょうか?
A: 女性に限った話ではなく、昇進を目標にしている若手社員は減少している。現代の若手社員が昇進よりもやりがいを重視している傾向に合わせて、昇進の魅力を伝えていく必要がある。
確かに、昇進そのものに魅力を感じている女性はそこまで多くはないかもしれません。この傾向は男性にも同様に見られます。昇進を目標として、会社でキャリアを追求する若手社員は男女共に減少しているのです。
上司としても、現代の若手社員が昇進よりもやりがいを重視している傾向に合わせて、昇進の魅力を伝える必要があります。まずは、現在の職務を突き詰めた先で管理職になることによって、自身の影響力や裁量がどのように拡大し、他の人や組織の役に立つことができるかについて話してみましょう。
加えて、女性は出産や育児などのライフイベントを念頭に置くことが多いため、管理職の責任を引き受けることに対して、男性よりも躊躇(ちゅうちょ)や戸惑いを感じやすく、慎重になることが多いです。「自分にはできないのではないか」「負担が大きすぎるのではないか」という思い込みから、自信を持ちにくいと考えられます。
女性社員が、自ら積極的に昇進に対して手を挙げることは少ないかもしれません。しかし、上司が「あなたならできる、ぜひやってほしい」と自信を持たせるような言葉をかけることは、前向きに検討するきっかけとなるはずです。自信を持って挑戦できるよう、上司はサポートしていきましょう。
さらに、会社側としては、在籍する女性管理職について、広く知ってもらえるような取り組みも導入するといいでしょう。
リクルートマネジメントソリューションズ HRM統括部HRMサービス開発部INSIDESエンタープライズグループ マネジャー/主任研究員
入社以来、アセスメントサービスの開発・営業に従事し、企業の人事課題に対し、データ/ソフトの両面からソリューションを提供/実証研究を重ねる。上司と部下の1on1、入社者の早期離職、メンタルヘルス予防、エンゲージメント向上、組織開発に詳しい。現場マネジャーに部下との関わり方をアドバイスするHRテクノロジーサービス『INSIDES』の開発責任者を務める。
書籍:『人事・経営陣に知ってほしいエンゲージメントの “真” 常識』(翔泳社)
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