動画配信サービスのディズニープラスとHuluが手を組んだ。両社は7月、月額制で両サービスを視聴できるプラン「Hulu | Disney+ セットプラン」の提供を開始した。個別で契約すると合計で月額2016円になるところ、約26%安い1490円で提供する。
同様の事例にNTTドコモが運営する「dアニメストア」と「Lemino(旧dTV)」のセット割引があるものの、全く別会社のサービスがこのようなセットプランを提供することは異例だ。
特にディズニーは、創業者ウォルト・ディズニーの時代から築き上げてきた自社ブランドを重視する戦略を採っている。一方Huluを運営するHJホールディングスは、日本テレビ放送網のグループ会社だ。日本テレビはスタジオジブリを子会社化したことでも話題になった。
なぜ、ディズニーはHuluと“異色”のタッグを組んだのか。ウォルト・ディズニー・ジャパンでディズニープラスのパートナーシップを担当する小林信一バイスプレジデントと、HJホールディングスの高谷和男社長(高は正確にはハシゴダカ)に、狙いを聞いた。
小林 信一(こばやし・しんいち)ウォルト・ディズニー・ジャパン バイスプレジデント、パートナーシップ、ディズニープラス&チャンネル。「ディズニー・チャンネル」などの各チャンネルの指揮・統括に加え、ディズニープラスでは、パートナーシップ戦略も統括。2006年にディズニー入社以来、長年ディズニーのコンテンツ、チャンネルビジネスに従事。14年に子会社であるブロードキャスト・サテライト・ディズニーの社長に就任。20年にFOXネットワークスの日本法人社長に就任。また、パートナーシップ戦略にも深く関わり、19年には、NTTドコモと共にローンチしたディズニーの公式エンターテイメントサービス「ディズニーデラックス」(現ディズニープラス)において、パートナーシップ全般において指揮を執り、成功に導いた
高谷和男 (たかや・かずお)HJホールディングス社長。1994年日本テレビ放送網に入社。番組制作部門や戦略部門である編成部門を経て2015年にHJホールディングスに出向し取締役。19年日本テレビICT戦略本部を経て、22年6月よりHJホ―ルディングス社長に就任――「Hulu | Disney+ セットプラン」が生まれた背景からまず教えてください。
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