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「武勇伝ばかり語る上司」と思われていた 今後どうすればいい?Q&A Z世代部下のマネジメント法

» 2023年11月16日 07時00分 公開
[サトウナナミITmedia]

Q&A Z世代部下のマネジメント法

 マネジャーの仕事は、一筋縄ではいきません。「部下に指導しなくてはいけないが、ハラスメントにならないか怖い」「指示通りに動かない部下に、どう対応したら良いのか」など、Z世代をマネジメントする上司の尽きないお悩みに、リクルートマネジメントソリューションズが回答します。


Q: 過去の成功事例をシェアしていたら、陰で「武勇伝を語っていて不快」と言われていました。そんなつもりではなかったのですが、どうやったら「武勇伝」と捉えられずにコミュニケーションが取れるのでしょうか?

photo 武勇伝ばかり語る上司と思われていた 今後どうしたらいい?(画像はイメージ、提供:写真AC)

「武勇伝ばかり語る上司」と思われていた……どうすれば?

A: 「武勇伝」や「自慢話」と捉えられてしまう理由は、部下が関心を示していないにもかかわらず、上司が話し続けているから。まずは、部下が質問してくるまで話さないことを心がける。上司の話に関心や興味を持ってもらうためには、まず上司が部下の話に耳を傾ける必要がある。

 会社内や上司と部下のコミュニケーションに限らず、自身の話を他人から「武勇伝」や「自慢話」と受け取られることは非常に残念で、気になることだと思います。しかし、いったんそのように思われてしまった場合、修正は容易なことではありません。したがって、こうした状況を未然に防ぐためにも、日頃から心がけるべき点があります。

 まず、なぜ一方的に「武勇伝」や「自慢話」と捉えられてしまうのか。それは、部下が関心を示していないにもかかわらず、一方的かつ何度も話し続けてしまうからです。このような状況を防ぐ最も効果的な方法は「相手が質問をしてくるまで話さない」というアプローチです。

 部下から質問があれば、その内容に応じて答えることは問題ありません。その時に「一方的な話をされた」と認識される可能性は低いでしょう。まずは相手の関心を待つことが重要です。

 では、どうすれば相手から質問してくるのでしょうか。それには、なるべく部下の話を聞くことが大切です。例えば「どの瞬間にやりがいを感じるか」といった質問と会話を通じて「◯◯さんはどうですか?」と逆に質問が返ってくることもあるでしょう。

 また、相手も多く話している前提で会話を進められれば、上司が話をしても「一方的」という印象にはなりづらいです。不快に思われてしまうのは、話の内容よりも対話が一方通行になっていることに要因があるのです。

 過度な自慢や格好をつけることはもちろん避けるべきですが、会話量や参加度に意識を向け、双方が満足できるコミュニケーションを築くよう心がけましょう。

話を聞いた人:荒金 泰史(あらがね・やすし)

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リクルートマネジメントソリューションズ HRM統括部HRMサービス開発部INSIDESエンタープライズグループ マネジャー/主任研究員 

入社以来、アセスメントサービスの開発・営業に従事し、企業の人事課題に対し、データ/ソフトの両面からソリューションを提供/実証研究を重ねる。上司と部下の1on1、入社者の早期離職、メンタルヘルス予防、エンゲージメント向上、組織開発に詳しい。現場マネジャーに部下との関わり方をアドバイスするHRテクノロジーサービス『INSIDES』の開発責任者を務める。

書籍:『人事・経営陣に知ってほしいエンゲージメントの “真” 常識』(翔泳社)

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