リリースから2年を経て、「自然と共存していく」というサヌの世界観が色濃くなり、ファンが広がりつつある。
以前、22年4月に取材した際は「会員待ちが解消されないことが課題だ」と福島氏は話していたが、現状は登録から2〜3カ月で入会できるそうだ(関連記事)。需要に応えられる体制が整いつつある今、さらなる事業成長には何が求められるのか。
「常にチャレンジだらけです。サヌはCO2排出量の削減や生態系に配慮した土地開発などに注力していますが、同時にビジネスを成長させ、サービスの体験価値も担保しなければなりません。ビジネス、デザイン、サステナビリティの3つのバランスを取る難しさは並大抵ではなく、結果としてそれがサヌの1番の特徴になっている気がします」
3年目以降の展開として、拠点拡大とともにサービスの広がりも視野に入れている。
「これまではあえて月額5万5000円のシンプルな1プランに絞って複雑さを払拭し、土台作りに集中していました。それが浸透し始め、これからより多様なライフステージの方に提案できるよう、変化するタイミングかもしれません。現状のプランにフィットする層もいれば、そうでない層もいます。毎月通うのが難しい、年間10泊でいいといった方でも利用しやすいように複数のプランを検討しています」
拠点については、現状の13拠点76室から24年末までに30拠点200室の開業を目指す。25年以降を目安に、関西や東海エリアの拠点の開業も見据える。
「200室の規模までいくと、全国トップレベルの拠点数を持つ会員制別荘事業になります。それほどの規模を持ちながら、一定金額のサブスクで、気分や目的に合わせてエリアや建築タイプを選べる。それがサヌならではの“旨味”であり、それを突き詰めていければ、1年後には違ったサービスの姿に変わっているだろうと思います」
勢いのあるサヌが、これからどんな進化を遂げるのか期待したい。
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