ドライバーが高齢化しているように、教習所の教官も高齢化が進んでいる。とはいえ定年退職する教官もおり、若い教官も入社しているので、ドライバー全体と比べれば平均年齢は低いだろう。それでも高齢化に向かっていることは間違いないので、長年の教習方針や内容が体に染み付いている教官は多い。
しかも、教習所で使用している教本を見れば分かるのだが、改正された法律などは追加されているものの、全体として教習内容は旧態依然としている。
教官が日頃使用しているクルマが電子デバイスの塊で、それらの機能を享受していても、それらの情報を教習に盛り込むようなことはしない。教官一人一人の意見で教習内容を変えてはいけない、という固定観念のようなものがあるのだろう。それは、指定自動車教習所の運転教習が法令で定められていることが大きく影響している。
もし勝手なことをして問題が発生して、指定教習所の公認を取り消されてしまったらどうなるのか。その教習所の存続が危うくなるので、教官が自己流に教えることは難しい。
教習内容が変わらなければ、教習車もそのまま使い続けられた方が本来は都合がいい。それでも老朽化や交換部品の廃番によって、教習車の信頼性が低下して故障率が高くなれば、教習の実施に影響が出てしまう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング