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» 2023年12月09日 05時00分 公開

「街路樹で店が隠れる」問題に、ガスト運営はどう対応? 売上を左右する“看板戦略”(1/2 ページ)

アフターコロナに対応するため、「ガスト」「バーミヤン」「しゃぶ葉」などを展開するすかいらーくホールディングスは、店舗内外に設置する看板の戦略を大きく変えようとしている。その背景などを同社の執行役員に聞いた。

[昆清徳ITmedia]

 「ガスト」「バーミヤン」「しゃぶ葉」などを展開するすかいらーくホールディングスは、アフターコロナに対応するために新しい“看板戦略”を打ち出した。具体的には、店舗の存在を知らせる「リードサイン」を約500店に設置するとともに、店舗の駐車場入り口を知らせる「IN看板」のデザインを約1000店で変更する方針を掲げている。いずれも店舗の視認性(目で見た際の確認のしやすさ)を向上させるための施策で、2024年度早期の実施を目指している。

 店舗の存在を気付いてもらうだけでなく、ドライバーをスムーズに駐車場へ誘導するため、どういったことを工夫しているのだろうか。店舗開発本部 マネージングディレクターの梅木郁男執行役員に話を聞いた。

売上が増える、新たな看板とは?

アフターコロナへの対応

 すかいらーくでは、店舗から2キロメートル以内にあるロードサイド沿いの誘導看板や、駅前の看板をリードサインと呼んでいる。ロードサイド沿いの看板には「ガストのロゴマーク」「直進を示す矢印」「1km」などと記載されており、ドライバーに「1キロ先にガストがあるのだな」と直感的に知らせる役割がある。駅前の看板は「ガストのロゴマーク」「出てすぐ」「営業時間7:00〜23:00」などの情報があり、「どこかでちょっと食事にしようかな」と考える消費者に、店舗情報を知らせている。

売上2.5%増となったロードサイドのリードサイン(提供:すかいらーくホールディングス、以下同)

 同社は、実験的にいくつかの場所にリードサインを設置し、同じような条件の店舗(看板なし)と売り上げの変化を比較した。すると、「ガスト京王若葉台店」(神奈川県川崎市、ロードサイド立地)では売り上げ効果が2.5%増、「ガスト池田駅前店」(大阪府池田市、駅前立地)では4.0%増という結果となった。他の実験店舗も合わせると、平均で2.0%の売り上げアップが見込めることが分かった。

売上4.0%増となった駅前のリードサイン

 IN看板ではどのような変更をするのか。コロナ禍でテークアウト需要が急増したことから、同社ではガストとから揚げ専門店「から好し」の併設店を増やした。その施策と連動して、IN看板にから好しのロゴマークなどを掲載してきた。

 しかし、コロナが5類に移行し、から好しの認知度も向上してきたことから作戦を変更することに。ガストのロゴマーク、駐車場の「P」マーク、「信号右折」といった記載があるIN看板を実験的に導入した。いずれも、駐車場の存在をアピールしたり、ドライバーが入りやすくするためのものだ。ガスト静岡国吉田店(静岡市)の実験では、他店舗と比べて売り上げが1.5%増という成果が出たことから、こちらも1000店舗で変更することにした。すかいらーくが展開する店舗数は3000近くあるので、これは大きな変化といえる。

【変更前】「から好し」が目立つIN看板
【変更後】売上1.5%増となった新しいIN看板

 梅木氏は「アフターコロナになって、人流が復活しています。お客さまも店舗に戻ってきているので、IN看板も駐車場だとすぐに分かるようにする必要があると考えています」と説明する。

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