営業活動に取り組む人の大半は、日々の業務の中で何を最優先したいかと尋ねられれば、顧客とのコミュニケーションだと答えるのではないでしょうか。しかし、実際のところは就業時間の多くを社内の人とのコミュニケーションに当てざるを得ず、残業などで対応している場合も珍しくないと思います。
とりわけ直属の上司や営業部内でのやり取りは、事前準備も含めてかなりの時間や労力が掛かってしまいがちです。このコミュニケーションを円滑にできれば、顧客に関する情報収集や商談の準備など、営業活動に直結する業務に集中できるのに、と感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、上司を以下の4タイプに分けて、それぞれとの最適なコミュニケーションについて解説します。
会話で押さえるべきポイントや、負担を減らすためのコツを探っていきましょう。
先ほど4つのタイプ別で上司をカテゴライズしましたが、まずは自身の上司がどのタイプに当てはまるかを見極める2つの観点を紹介します。1つは「部下の営業活動の評価指標が何か」です。売り上げに直結する結果か、売り上げに至るまでの営業プロセスかに二分できます。
結果しか見てくれない上司は厳しいように思われるかもしれませんが、結果の出し方を細かく管理しないとも言えます。そのため、必然的にコミュニケーションコストは低いです。営業プロセスにも関心を寄せる上司は、日々の活動を多角的に評価してくれる点ではありがたい存在ですが、報告を求められる機会が多く、コミュニケーションの負担が重くなりがちでしょう。
もちろん上司自身の好みとは別に、会社の方針として詳細な営業プロセスをKPIとして設定していることもあると思いますが、本人があまりこだわっていないため事後報告でも許されやすいなど、コミュニケーションで求められる水準に差が出る可能性があります。
上司との付き合いが浅く、評価軸を把握できていない場合には、以前その上司の部下だった人に尋ねてみるのもいいでしょう。難しいようであれば、業務の中で求められる報告の内容や頻度に注意を払って見極める必要があります。
上司のタイプを見極めるもう一つの観点は「営業活動においてどのような判断基準を重視しているか」です。
営業活動の中で上司として判断を求められるシーンは多くあります。部下が担当している商談でどこまで値下げに応じてよいとするのか、チームの期末の売り上げをどこまで見込んで報告するのか、次年度以降の重点顧客をどうするのかなど、さまざまです。
その際に、経験則や温度感などの感覚的な情報を大切にするのか、商談数やコンバージョン率(CVR)などのデータに基づく情報を重視するのかによって、上司のコミュニケーションタイプを判断できます。昨今、完全に感覚派である上司は珍しいかもしれません。しかし、些細なことでも理詰めで考えたい人と、数字も踏まえつつ最終判断は直感を重視する人では、好まれるコミュニケーションにも違いがあるでしょう。
以上の2つの観点から、4タイプ別の上司とのコミュニケーションで押さえるべきポイントと、負担軽減のコツを見ていきましょう。
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