ドンキの「動けるこたつ」はどうやって誕生した? 背景にある商品戦略の変更とダメ出しの殿堂(1/2 ページ)

» 2023年12月16日 05時30分 公開
[昆清徳ITmedia]

 ドン・キホーテは11月下旬、同社のプライベートブランド(PB)商品の展示会を実施した。その中には、利用客の声を反映して改良した商品がいくつもあった。

「動けるこたつ」を生んだダメ出しとは?(提供:ゲッティイメージズ)

 代表的なものとして、10月に発売した「動けるこたつウェア」が挙げられる。これは、胸元から足先までを包み込み、内蔵されたヒーターで温める暖房器具だ。サイズは縦115センチ、横65センチとなっており、対応身長は150〜180センチとしている(着用時ウェストは最大約130センチ)。ヒーターは全面/腹部側と胸元側に分けてスイッチを設置。部位に合わせた温度調節ができるようにした。また、電源としてUSBモバイルバッテリーも使用可能としている。

動けるこたつ、胸元のポケット

 同商品は、2022年にホカロンと共同開発したこたつウェアを進化させたものだ。こたつウェアは電源がコードタイプで、コードの届く範囲でしか利用できなかった。消費者からは「モバイルバッテリーで使えるようにするとあちこち移動できる」「動けない」といった声が寄せられていた。こうした声を踏まえ、同社は電源をコードタイプからUSBタイプに変更したという経緯がある。

動けるこたつの利用シーン(出所:プレスリリース、以下同)
動けるこたつの利用シーン
動けるこたつの全体像
動けるこたつの着用シーン
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