女子高生に流行った「ルーズソックス」が戻ってきた! 再ブームの背景は?(3/5 ページ)

» 2023年12月28日 08時30分 公開
[小林香織ITmedia]

ほどよいルーズでカラフルが現代の売れ筋

 再びルーズソックスの人気が上昇してきたのは21年頃から。「平成レトロブーム」の到来により、Z世代女性が1990年代に流行したルーズソックスに目を付け始めたのだ。

 「タビオでは、2000年代に需要が落ち込んだ後も引き続きルーズソックスを販売していました。再流行する前は女子高生がおしゃれのために履くというより、もう少し上の年代の女性がレギンスに重ねてレッグウォーマーのように履くなど、防寒におしゃれ要素をプラスするような需要がありました」

 中村氏の指摘どおり、現代のルーズソックスは制服に合わせるというより、私服に合わせて履く女性が多い印象がある。ファッションを含め価値観が多様化している現代らしく、近年の商品には素材やデザインの広がりが見える。

靴下屋の23年秋冬の人気商品「リブベタソックス」(990円)は幅広い色展開で、足元に少しボリュームを出したいときに最適(タビオ社提供)
靴下屋の23年秋冬の人気商品「紡毛ローゲージ4×1リブソックス」(1485円)。ふわふわの混紡毛糸で編み上げており、10色以上の色展開がある(タビオ社提供)
靴下屋の23年秋冬の人気商品「ジャカードブロックチェック起毛ソックス」(1760円)。足首から上にカラフルな柄と起毛を採用、3色展開(タビオ社提供)

 制服から私服へといった着用スタイルの変化に伴い、ルーズソックスを購入する年齢層も広がっていると中村氏は指摘。靴下屋では、既存のいくつかのルーズソックスを今年から「大人ルーズ」と打ち出したところ、売り上げが伸びているとか。

「大人ルーズ」としてカテゴライズしている「ミンクモールリブベタソックス」(左、1650円)、「ローゲージ太リブルーズ」(1540円、タビオ社提供)

 「昔に流行したくしゅくしゅ感が強い商品はZ世代女性にしか売れていない印象ですが、ほどよいボリューム感の商品は幅広い世代に売れているように思います。足先がないレッグウォーマータイプも人気が上昇しています」(中村氏)

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