日々仕事をしていると職場の中にたくさんのルールが存在することに気付きます。
ルールがあることで、混乱やトラブルが回避されたりチームメンバーが一貫した方法で仕事を進められるので一定の品質を保ったサービスの提供が成り立ちます。
だからこそ、ルールは守られなければ意味がありません。
職場全体に浸透させて、そこで働く人たちに覚え続けてもらう必要があります。その上で、ルールが破られた場合には罰則や対策が必要になるので、ルールが守られているかの監視の手間がずっとかかります。そもそも、ルールを作ること自体にも莫大な時間がかかります。
ルールがたくさんあればあるほど、それを管理して覚えてもらい、守っているのか監視し続け、破られたら罰則を適用! 一度ルールを作ると、そのルールを守るためのルールが作られ、またそのルールを守るためのルールが作られ……と、気が遠くなるほどのハイコストなのです。
それにもかかわらず、何か新しいことを始めようとしたときに「まずは、しっかりとルールを作りましょう」となるのは珍しいことではありません。実際にルール作りを始めると「この場合はどうなるのですか?」「過去にこんなケースもありました!」など、数年に1回……いや、過去に一度しか起こっていない事例まで一つひとつ取り上げ始めてさらにルールを作っていこうとします。
「忙しくてしょうがない」と言っている組織に限って細かすぎるルールがたくさんあります。
「経費申請で事前申請額よりも1円でも多い場合には、修正申告書を提出して再承認をもらう」
何かしらのルールから派生してできたであろうルールのためのルール。目的は定かではないのですが、イレギュラーを作ってしまうと更にルールを破る人が出てきては困るので更に事務処理を追加しているのです。
そして、この申請書を出しているのが給与レンジの高い管理職だったりすると、1円の再申請処理のためにどれだけの工数(賃金)を発生させているのかと考えると涙が出てきます……。
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