それにしても、なぜニッセンはポケットがたくさん付いたコートを開発したのか。実は16年に男性用を販売していて、累計3万着も売れているのだ。
商品をじっくり見ると、袖にポケットが付いているタイプがあって「何に使うのかな?」と思っていたら、Suicaなど交通系のカードを入れる人が多いとか。カードを入れておけば、自動改札機を通るときに腕を出すだけで「ピッ!」とできるわけだ。
このほかに、コートを背負えるストラップ付きもある。「商業施設などを歩いていて、暑くなったときにコートを手に持ったり、カバンの中に入れたりしている男性を目にしますよね。そうした人向けにリュックのようにコートを背負える商品を開発しました」(ニッセンの総務広報チーム)
男性用コートのポケットを見ると、多いタイプで22個もある。しかし、女性用は7個しかない。「ポケットをたくさん付けて、そこにモノを入れると重くなりますよね。あと、荷物をたくさん入れると、デザインがどうしても崩れてしまうので、女性用はポケットを少なくしました」(総務広報チーム)
ポケットがたくさん付いているコートをつくった背景に、男性から「荷物を持ちたくない」「カバンも持ちたくない」といった声が多かった経緯がある。しかし、女性は違うような気もするが、そのへんをどのように考えているのか。
商品開発を担当した女性は、自身のライフスタイルを振り返ったときに「スマホで決済を済ませることが多くなってきた」「以前に比べて、荷物が少なくなってきた」ことを実感。調査したところ、女性からも「ポケットがたくさん付いた服がほしい」といった声が増えていることもあって、今回の商品化に踏み切ったそうだ。
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