クラウド経由でソフトウエアを提供するSaaS(Software as a Service)サービスを導入する企業は年々増加している。一方で、提供側のSaaS企業は、さらなる事業拡大のため人材採用を強化しており、業界経験者も増加傾向にある。こうした中、SaaS業界内で転職を選択する人は、どのような理由や目的をもって転職したのか。マーケティング支援のエムエム総研(東京都新宿区)が調査した。
SaaS業界内で転職した人に転職理由を尋ねた。その結果、最も多い回答は「当時のキャリアを生かして別の仕事もしたかったから」で50.3%を占めた。次に「成長実感を感じなくなってきたから」(45.7%)、「目指したい人、憧れの人、ロールモデルがいなかったから」(28.0%)と続いた。
転職先を選んだ際の基準については「仕事の幅を広げるスキルアップ」が最多で30.3%。次に「ビジョン・自己実現」(28.3%)、「自分の経験したことない事業成長フェーズへのチャレンジ」(23.7%)と続いた。
転職する際に情報収集に使ったチャネル(経路や手段)については「求人サイトなどの採用媒体」が最も多く44.7%。次に「口コミサイト」「人材紹介会社」(ともに35.0%)が続いた。
情報収集する際の悩みで最も多かったのは「自分が求める労働環境との合致について」で35.7%に上った。以降は「提供する商材の市場成長性について」(33.3%)、「採用ポジションに求めるミッションや役割について」(31.3%)となった。
SaaS業界にとどまった理由では、38.3%が「市場価値が高まると感じたため」と回答。次に「市場が成長しており将来性を感じるため」(33.3%)、「スキルアップにつながると感じたため」(32.3%)と続いた。
回答者からは「SaaS業界は盛り上がっているのでしばらくこの業界でスキルを積むのが今後に良いと思った」(20代女性/愛知県)、「他の企業と比べて伸びしろを感じた」(30代男性/福岡県)といったコメントが集まった。
調査は2023年11月27〜28日にインターネットで実施。SaaS企業からSaaS企業への転職をしたことがある20〜30代の300人(エンジニアを除く営業職)から回答を得た。
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