高校を卒業して県外に進学、就職する若者たちは、どこへ向かっているのでしょうか。
まず、大学に進学する人たちの動向を見てみましょう。図1は、「各県から大学に進学する人が最も多く行く県」を色分けした地図です(現役以外の合格者も含まれています)。
この地図からわかるのは、東京、愛知、大阪などの大都市にある大学が、全国から若者たちを引き寄せていることです。また、「島根から広島へ」「佐賀から福岡へ」というように、近くの県に流れていく様子もわかります(島根県には4年制大学が2校しかありませんが、広島県には21校もあります)。
次に、首都圏と近畿圏に進学する若者たちの割合を見てみましょう(図2)。首都圏は東京、埼玉、千葉、神奈川の4県、近畿圏は京都、大阪、滋賀、兵庫、奈良、和歌山の6県です。
全国的には首都圏に進学する若者たちが多いのですが(41% vs. 21%)、西日本では近畿圏に進学する若者たちが多いことがわかります。特に中国、四国や北陸の若者たちは近畿圏の大学を選ぶ傾向が強いようです。つまり、若者たちは東京に「一極集中」しているわけではなく、各地方の主要な都市圏に「多極集中」していると言えます。
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