長崎マリオットホテルはスイートルームが多いことから、富裕層から支持されそうだ。だが、「富裕層だけをターゲットにはしていない」とユウ氏は話す。
「地元の方にも『インバウンドの富裕層向けのホテル』と誤解されやすいのですが、私たちはローカルの良さを最大限に取り入れて、地元の方にも愛される施設を目指しています。スイートも富裕層の方だけでなく、記念日など特別なタイミングで多くの方に利用していただくことを想定しています」(ユウ氏)
メインターゲットは国内外の観光客だが、ビジネス利用の顧客にもアプローチしたい意向がある。
「長崎はリゾートホテルやシティホテルと比較してビジネスホテルの数が多く、国際会議も行われる『出島メッセ長崎』もあります。企業のエグゼクティブ会議やインセンティブツアー(企業が報奨として行う旅行のこと)での利用も見込んでいます」(窪田氏)
これまでの反響を尋ねると「想定どおり」だという。
「開業前から全世界のマリオットボンヴォイ会員さま(マリオット系列のホテル会員)の宿泊が多いだろうと予想していて、これは想定どおりでした。具体的な数字は非公表ですが、当ホテルの完成を待ち望んでいた会員さまが多くいたのだろうと思います」(窪田氏)
全世界のマリオットボンヴォイの会員数は1億8000万人を超えており、九州初のマリオットということで期待値が高いのかもしれない。窪田氏によれば、直近の長崎の観光客におけるインバウンドの割合は約6%で、10%を超えていた19年と比較して少ない。そうした状況もあって、これまでのところ長崎マリオットホテルの宿泊者は国内ゲストが中心だという。
筆者が訪れた2月初旬は、国内の家族連れや女性グループのほか、数人の外国人も目にした。専門店レストランは、平日でもランチ利用が満席となるなど反響ぶりがうかがえた。
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