増える「〇〇ハラ」、7割の会社員が肯定的 その理由は?600人に聞いた

» 2024年03月06日 08時00分 公開
[サトウナナミITmedia]

 セクハラやパワハラ、カスハラなど「○○ハラスメント」という言葉が身近になって久しい。昨今はSNSを中心に「マルハラ」(文末の句点が威圧感を与えてしまうことを指す)などの新しいハラスメントにも注目が集まっている。 

 時代の変化とともにハラスメントの種類が増え、職場でのコミュニケーションも慎重さが求められている。そんな中、「○○ハラ」が増加する風潮に対して、7割が「賛成」と答えたことが、キャリア支援サービスを手掛けるライボ(東京都渋谷区 )の調査で分かった。

photo 「○○ハラスメント」気にしすぎ?(写真AC)

職場で特に神経を使う話題「性別」「個人的な問題」……1位は?

 職場でのコミュニケーションにおけるハラスメントへの意識について「敏感になっている」とした人は81.3%を占めた。年代別で見ると「敏感になっている」とした人が最も多いのは40代で87.1%。次に50代が86.8%、30代が82.1%、20代が73.4%と続いた。

photo 職場コミュニケーションでのハラスメントに対する意識(ライボ調べ)

 他人の発言について、ハラスメントかどうか「気になる」とした人は78.7%だった。特に神経を使う話題については「外見や体型に関する内容」が最多回答となり61.0%。次に「家族や個人的な問題に関する内容」(55.2%)、「性別に関する内容」(52.2%)が上位に挙がった。

photo 他人の発言への意識(ライボ調べ)

「〇〇ハラ」増加に7割が「賛成」 理由は?

 「〇〇ハラ」が増加する時代について「賛成」とした人は69.5%。理由として最も多い回答は「個人によって受け取り方が違うから」となり53.7%。以降は「心理的に安全な環境を作れるから」(48.0%)、「被害/加害の予防ができるから」(43.6%)と続いた。

photo 時代への賛否(ライボ調べ)

「〇〇ハラ」気にしすぎ?

 ハラスメントの風潮について「気にしすぎだと思う」とした人は56.8%だった。年代別に見ると、「気にしすぎだと思う」とした人が最も多いのは40代で63.4%。次に50代が57.8%、20代が54.6%、30代が53.4%となった。

photo 風潮への意識(ライボ調べ)

 「〇〇ハラ」が増加する時代に、ビジネスパーソンはどう向き合っているのか。「時代に合わせる」とした人は83.1%を占め、「気にしない」とした人は2割に満たない結果となった。一方で「〇〇ハラ」の増加に対して「生きにくい」と回答した人は69.1%に上った。

photo 時代への価値観(ライボ調べ)

 回答者からは「なんでもかんでもハラスメントと言われると、冗談半分で指摘されても結構本気で気にしてしまう」「何かと指摘してくる『〇〇ハラ警察』みたいな人が職場にいて、コミュニケーションが取りにくい」といったコメントが寄せられた。

 調査は2月14〜19日にインターネットで実施。現在職を持つ20〜50代の男女587人から回答を得た。

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