なぜ珍味のフォアグラを再現? 日本ハムが鶏レバーから「グラフォア」を開発した理由50回の試作でフォアグラらしさを追求(6/6 ページ)

» 2024年03月07日 08時30分 公開
[鬼頭勇大ITmedia]
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2030年度に100億円の出荷を目指す

 グラフォアの今後について、高崎氏は「フォアグラを徐々に置き換えていきたい」と意気込む。フォアグラの本場である欧州圏では、同社が持つグラフォアの製造特許を基にしたOEM販売もにらんでいるという。

 同社はグラフォア以外にも、代替食品の取り組みを進めている。15年頃から業務用に展開していた、大豆やこんにゃくなど植物由来の原料を使用した「NatuMeat」を20年2月に家庭向けとして発売。23年3月にはNatuMeatブランドからフィッシュフライも発売した。

NatuMeatブランドからフィッシュフライも発売

 同社はVision2030における5つの重要課題の一つである「たんぱく質の安定調達・供給」において、植物由来のたんぱく質商品を拡充し、30年度までに出荷金額100億円を目指している。24年4月には植物由来の業務用マグロを発売する予定で、開発甲子園発の商品にも注目が集まる。

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