「スマホ時代」の大学受験、情報収集もデジタルシフト

» 2024年03月07日 17時00分 公開

 「スマホ時代」の受験生は、情報収集の方法もデジタルシフトしている。Studyplusトレンド研究所を運営するスタディプラス(東京都千代田区)は、「スマホ時代の受験生の進路決定プロセス」について調査、大学受験で学校を認知するきっかけの1位は「学校や塾の先生からの紹介」で48.8%と約半数だった一方、4位に「YouTube」が22.5%でランクインし、5位以降もデジタルの経路が続いた。

photo スタディプラス(東京都千代田区)は、「スマホ時代」の受験生の進路決定プロセスについて調査した(出所:photoAC)

 2位は「学校の先輩・友達から」(41.9%)、3位は「家族から」(38.8%)と身内や周辺の人からの情報だったが、5位は「大学進学情報サイト」(6.5%)、6位は「X(旧Twitter)」「自分で調べるうちに知った(インターネット検索など)」(いずれも6.4%)、8位は「Instagram」(5.8%)と、スマホでアクセス可能なデジタル上での認知が増加していることが分かった。

photo 検討するに至ったきっかけはどのような要素でしたか?(出所:プレスリリース、以下同)

 特にYouTubeは2ケタの割合と、影響力の強さがうかがえた。具体的には「勉強方法や志望大学の絞り方を知りたくて、YouTubeを活用していた。河野玄斗さんや予備校講師の方のチャンネルをよく見ていた」(神奈川県在住・現大学1年生)、「オンライン家庭教師のYouTubeアカウントで特殊な学科や魅力を紹介する動画を見て、大学を知ることがあった」(愛媛県在住・現大学1年生)などの声が聞かれた。

 スタディプラスは、「スマートフォンが普及する前の受験生との対比で考えると、最大の違いは大学進学に関する情報収集、認知のきっかけとなる経路が『デジタルシフト』した点であった。YouTubeを始めとしたデジタル上で多くの受験生が大学を認知していて、この傾向は 『スマホ時代』ならではの結果となった。今後の受験生向けマーケティングにおいて、デジタル上でいかに受験生からアテンションを獲得するかが重要だと考える」とコメントしている。

photo 「スマホ時代」の受験生進路モデル

 今回の調査は、全国の学習管理アプリ「Studyplus」ユーザー(高校3年生・大学生など)を対象に、インターネットで行った。期間は2023年12月6〜8日、調査対象は840人(高校3年生622人、高専4年生・5年生2人、大学1年生122人、大学2年生29人、大学3年生25人、大学4年生40人)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.