クリナップ、移動できるキッチンを開発 災害支援にも対応して2030年に事業化目指す(2/2 ページ)

» 2024年03月21日 08時00分 公開
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「循環ろ過装置」を搭載したシンク

 シンクユニットにはセラミック製フィルターを使用した「ろ過装置」を内蔵した。シンク内で水をろ過することで浄水が繰り返し吐水されるため、災害時には限られた水でも調理が可能だ。ろ過装置には水を逆流させることでフィルターを自動で洗浄する「逆洗浄機能」を搭載し、長期間性能を落とさず使用できるとしている。

photo 水道が無い場所でも水を循環して使用できるシンクを実現

モビリティ性能と使用感を両立させる設計

 ユニットのサイズは60(幅)×20(高さ)×48(奥行き)センチ。持ち運びと調理を両立できる大きさかつ、ダイニングテーブルに置くと通常の調理で使いやすい高さとした。調理ユニットには、作業スペースと収納を確保している。インテリアになじませるため、ファブリック調や天然木をあしらうことで家具のようなデザインを目指した。

photo 持ち運びと調理を両立できる大きさ
photo インテリアになじませるため、ファブリック調や天然木をあしらう

 災害時には各家庭や企業で使用している「モビリティキッチン」を持ち寄って、食の支援をする未来を想定しているという。同社は「今後も商品化に向けてデザインと機能を進化させ、30年までに事業として新しいライフスタイルの創出と災害支援に貢献することを目指す」と話した。

photo 積み重ねて小型の車両に積むことも可能
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