シャープは、プラズマクラスター技術を搭載したドライヤー製品を11年から発売しており、数年おきにリニューアルしてきた。19年には美容家電ブランドとして「ボーテアー」を立ち上げたが、業界シェアは出荷台数に対して数%(22年度、同社調べ)と、ほぼ存在感がない状態だったという。
「当社の立ち位置の低さは明らかでしたが、購入された方の声を聞くと、『髪のまとまりが良く、サラサラになる』『早く乾く』『髪がつややかになる』など概ね高評価でした。それならば成長余地があるだろうと考え、この市場に注力する判断となりました」
そうして試行錯誤の上に誕生したのが新製品であり、このタイミングでブランド名を「プラズマクラスタービューティ」として、再スタートを切ることに。
「旧ブランド『ボーテアー』のままで認知を高め、共感や評価を得ると考えると相当な時間や投資が必要だろうと。原点に立ち返って、当社のブランド資産であるプラズマクラスターをアプローチできるブランド名が適切だと考えました」
現状の反響は、新製品発売時に打ち立てた「前年比2倍」の売上目標が達成できそうだという。
「かなり強気な目標でしたが、23年度のドライヤーの売り上げは前年比2倍に近づき、最後の追い込みをしている状況です。店頭の販売員に聞くと、まずサイズ感とデザインを見て手に取る方が非常に多いと。電源を入れると風量に全員が驚く。最終的にプラズマクラスターや温度コントロールができるセンシング機能などに興味を持ち、購入にいたるケースが多いそうです」
3製品のうち、もっとも反響がいいのは最上位の901、801と601は同等とのこと。元々狙っていた30〜40代女性層をしっかり確保しつつ、若年層や中高年層の女性、さらに男性からも支持を得ているという。
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